
「山の中は実に表情豊か。歩けば景色は次々と変わるし、いろんな生き物にも出会う。同じ場所でも、季節や天候が違えば別世界のように変化する。そんな自然の神秘を子供にも体験させたいと思って」。
息子を背負い、里山を歩く。「トレッキングの楽しみは、ゆっくり時間をかけて自然を観察すること」という藤堂さん。途中、野ネズミの巣穴を見つけたり、鳥の鳴き声に空を仰いだり。確かに山歩きはイベントの連続だ。そしてその都度足を止めて、然君に語りかける。
「気をつけていることは、大人の価値観を押しつけないこと。今は子供の好奇心や感性を育むことが大切かなと。逆に子供の発見に自分が驚かされることもある。そうやってお互い面白がれるのが一番いい」。
「あれなあに?」ベビーキャリアの中から然君が手を伸ばす。また何かを発見したようだ。木の実や棒切れ、昆虫の抜け殻。拾い集めたもので両手はもういっぱい。まさにここは、然君にとって宝物の山だ。「家に帰ってからも持ち帰ったものを整理しながら、その日のことを振り返ったりする。子供は体験の中からいろんなことを学んでいくと思うので、親としてはそれをサポートしていきたい」。

- 藤堂光樹さん(37歳)、
然君(2歳)
家族構成:妻と4歳の長男、2歳の次男
職業:パタゴニア鎌倉店スタッフ。トレッキングガイドとしての顔も持ち、尾瀬のスペシャリスト。親子で楽しむなら山梨県・清里の森がオススメだとか

