- お花見特集トップ
- “悲哀”を醸す桜芸能
- 歌舞伎俳優・市川右近さんインタビュー 1
“悲哀”を醸す桜芸能 歌舞伎俳優・市川右近さんインタビュー 1
今年で22年目となる、春を告げる歌舞伎演目スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』。その悲哀なるストーリーと華やかな衣装や演出は、今年も観客を魅了する。主役を演じる市川右近さんに、“歌舞伎と桜”についてお話を伺った。
咲いては散る、とてもはかないもの
- ―歌舞伎と桜は、ともに華やかで、似ていますね。
- 「そうですね。桜はわずかの間で散ってしまう定めにある。舞台もその時一回の華です。たとえば、私たちは同じ演目を毎日やったとしても、今日と明日は違うわけです。お客様も別の方なら、役者の体調も日々違う。同じように演じても、同じものは二度とない。歌舞伎の舞台は、一回ずつ咲いては散る、とてもはかないものです。でも、“きれいだった”という記憶は、お客様の心に残る。その思い出を良いものにするのが、役者の仕事だと思っています。だから、一生懸命に咲き誇る。桜と同じで、きれいだった、と心に残してもらうために」


歌舞伎は、“らしさ”の追及です。
- ―歌舞伎は、敷居の高いイメージがありますが?
- 「わからない、眠い、退屈、という3拍子でしょうか。でも、歌舞伎は、らしさの追及です。女方は、女らしさを抽出して、増幅して見せる。つまり、誇張して、わかりやすくしているのです。役者の演技ばかりではなく、大道具を美術として、衣装をファッションとして、お囃子(はやし)を音楽として気軽に楽しんでいただきたい。また、劇場へ足を運んでいただくことも、楽しさにつながります。銀座からすぐ近くの歌舞伎座や新橋演舞場、桜の見事な国立劇場。誰と一緒に、どの席で観て、観劇後にどこへ行って、どんなことを語り合ったのか。歌舞伎を、一日を楽しむきっかけにしてくださればいいと思います」
このページ上に表示される記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。

















