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アメリカTVライターの池田敏さんが、2007年の第59回エミー賞の受賞結果をどう見たか。そして、今後、気になる注目作品についても紹介。これを読めば、あなたも海外ドラマ通に!
第59回エミー賞授賞式の模様

米国TV界最大の祭典であるプライムタイム・エミー賞。今年も盛大に授賞式が開催されたが、受賞結果に注目すると、選考するTV業界人たちがどんな番組が好きなのか、また、これからどんな番組を作りたいかの両方が分かる、有意義な指標といえよう。
個人的に、毎年ノミネーションや受賞結果を見て思うに、(1)やや保守的で、(2)人気番組や過激な番組にキビしいのが、エミー賞の本流だと思う。(1)は、同じ俳優やスタッフが何回も候補になったり受賞したりすることが挙げられ、また、(2)は、視聴率がよくても娯楽色が強すぎたり、刺激的な題材やオフビートな描写が多い作品が、候補にすらならないことはよく指摘される。
しかし、受賞作の多くがその名を後世に残し、その後の新作に影響を与えているのも、また事実。過去には、低視聴率で打ち切り寸前だったドラマが受賞のおかげで継続されていくうち、ヒット作に転じた例も多い。
では筆者が、マニアックかもしれないが、今年の受賞結果をどう見たかご紹介したい。
「ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア」© 2006 Warner Bros. Entertainment Inc.

2007年6月、8年半にもおよぶロングランに幕を下ろした「ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア」は、3年ぶり2度目のドラマ・シリーズ作品賞で有終の美を飾った。意外にも、エミー賞の長い歴史の中、最終シーズンで作品賞を受賞する初めての米国ドラマ・シリーズとなった。ケーブル向けドラマだからできたマフィアという過激な題材、暴力とセックスの要素など刺激的な作品だが、テーマがファミリー(家族)というのはエミー賞的。何にせよ、誰もが納得の受賞なのではないか。
ドラマ・シリーズ部門の主演助演の男女優賞は、いずれも異なる番組だが、どれも全米ABCの番組なのは偶然?こんな受賞結果の授賞式を、全米では他局のFOXが放送しているのだから、エミー賞がTV局の垣根を越えた、業界随一の権威なのが分かる。
コメディ・シリーズ作品賞は、授賞式に出席したMeg Mimuraさんも“穴馬”と呼んだ「30 Rock」が放送1年目で早くも受賞(Meg Mimuraさんの授賞式レポートはこちら)。確かに快挙ではあるが、これまで「コスビー・ショー」、「そりゃないぜ!?フレイジャー」、「となりのサインフェルド」、「フレンズ」など、エミー賞受賞コメディをたくさん手がけてきたNBCの番組なのは偶然の一致なのか。
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